2013年度第6,7回試験飛行報告(06.01,02)

5/31(金)から6/2(日)にかけて第6回、第7回試験飛行を行いましたので、報告いたします。

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今回は木曜日時点で、土曜日日曜日の天候が同様に不安定と予報されていたため、どちらか1日だけでも試験飛行を行うべく2連TFの予定で出発しました。

1日目は首都大学東京T-MIT、2日目は静岡大学ヒコーキ部と共同での試験飛行になりました。2日とも協議の結果F-tecは滑走路の北側500m
を使うこととなりました。

また、今回よりフライトの動画は機体が浮いたものに限って貼付けし、ログも追加しました。以前の試験飛行報告も順次変更していきます。
それ以外の動画に関してはページ下部にある動画リストへのリンクを辿っていけば見られます。

6/1(土) 1日目(第6回)

2:30に組立を開始し、3:40には問題なく完了しました。その後の操舵試験で、エレベータのトリムをいじると切れ角の中心位置がずれる事が判明しましたが、問題無いということでそのまま続行しました。また、操縦桿周りの配線の接触が悪く、エルロンを切った後ニュートラル位置に戻らない不具合が発生しましたが、ケーブルを差し直したところ正常に動作したので操舵試験を終了しました。これらの点は次回のTFまでに見直しを行います。


  • 1本目:走行試験(4:25~)
    回転数は最大100、機速は8でした。エレベーターのトリムは1.6度、翼位置は組み立て試験のときより55mm前とし、車輪は迎角1.8度増しのものを使用しました。

風は北東からの微風だったので、滑走路中央から北向きに飛ばしました。

滑走中に左へ逸れ、土手側の滑走路の凸凹がある場所に侵入しましたが、草地には入らずに済みました。
* 2本目:ジャンプ試験(4:37~)
1本目の後、南からの風が吹き始めたので、北端に機体を移動し南向きに飛ばしました。

回転数は最大で103、最大機速7.8m/sで、尾翼トリムはアップに3.2度へ変更しました。

スターティングメンバーの手から離れた後、機体が左にヨーして行き、その時点でパイロットがエレベーターを入れたため、機体が滑走路外に向かいました。このままでは機体が滑走路外の茂みやグラウンドクルーに正面衝突するとパイロットが判断したため、その場で高度を上げ右に舵を切り徐々に滑走路の中心へ機体を戻し、着陸しました。このフライトで、左翼が
2回滑走路外の木に接触しました。

幸いにもパイロット、グラウンドクルー共に怪我人はいませんでしたが、1
度目の浮上後のストップがかかった時点でエレベータをニュートラルに戻し、再浮上をしなければ草地に突っ込むだけで済んだのではないかとも思われます。

フライトの直後にチェックを行いましたが、損傷は軽微で左内翼の前縁部が割れたのみだったので続行可能と判断し、破損箇所にフィルムテープを貼り応急処置をしました。

このフライトで、パイロットの意識に対してエレベータの切れ角が大きくなってしまう傾向が見られたので、エレベータのゲインを25%に落としました。
* 3本目:ジャンプ試験(5:16~)
回転数は最大で100、 最大機速は7.8、トリムは3.7度でした。
エレベータのゲインを変更している間に風向きが北からに戻ったため、スタート位置を滑走路中央からに変更しました。滑走中に左にロールしたものの、ラダーで戻し、一瞬後輪が浮上しました。
* 4本目:ジャンプ試験(5:26~)
回転数は95(最大100)、 最大機速は8.0m/s、トリムは3.7度でした。

エレベータを入れるときにほぼ同時に左へロールしていると見られ、パイロットがエレベータを切るときに、操縦桿を微かに斜めに操作してしまっているためラダーも切れている可能性が上がりました。後のTFで操縦桿の感度に遊びをつけることにしました。

この後、まだ安定性が強いため重心を動かす余地があると判断し、翼位置を10mm前へ移動しました。同時にエレベータのゲインを25%から33%にし、トリムも2.6度へ変更しました。
* 5本目:ジャンプ試験(6:06~)
回転数は最大で93、最大機速8.1m/sで、トリムは2.6度でした。

スタート直後右にヨーイングしたので、パイロットがラダーで修正しました。結果左にロールしていったのでストップを掛けました。ストップの声が聞こえてから少しして機体が浮上し、ジャンプ、着地しました。

 

* 6本目:短距離試験(6:21~)
最大回転数は89、最大機速は8.3m/s、トリムは2.6度でした。
この回は終始横滑り、左へロールしていました。機体の挙動としては、エレベータを入れたことにより何度か前輪が浮いたものの、浮上はしませんでした。停止後焦げたような臭いがしたため機体をチェックしたところ、滑走中の横滑りにより後輪が融けていました。後輪を交換し7本目に進みました。
* 7本目:短距離試験(6:38~)
最大回転数73、最大機速は8.3m/s、トリムは2.6度でした。

プッシャーが離れた後から左に大きくロールして滑走しましたが、浮上する気配がなかったためストップを掛けました。6本目直前から、川からの横風がしだいに強くなっていく傾向にあり、その横風に煽られたと思われます。また、この回よりパイロットの疲労が顕著になり、回転数が落ちていきました。
* 8本目:短距離試験(6:50~)
最大回転数は70、 最大機速は8.2m/s、トリムは2.6度でした。

スタート後すぐに右にロールしたためストップをかけました。その際草地に少し突っ込んでしまいました。
* 9本目:短距離試験(7:03~)
最大回転数は68、 最大機速9m/s、 トリム2.6度でした。

左に大きくロールし、浮上する気配もないためストップを掛け、エルロンでロールを直した後停止しました。
* 10本目:短距離試験(7:14~)
最大回転数70、 最大機速8.2m/s、 トリムは2.6度でした。右に大きくヨーイングしたためストップをかけました。
10本目の終了直後に解体を開始し、8時までに無事撤収しました。
また、今回のTFの途中で新入生1名がめまいや立ちくらみなどの症状を訴えたため、グランドクルーから外し休息を取らせました。典型的な脱水症状で、水分及び塩分の摂取を怠ったことが原因と思われます。
TF参加者に水分摂取を行うようには指示をしたのですが、梅雨入りで喉の渇きを感じにくくなっていたことを考慮し、もっと強く勧めるべきであったと反省しています。

2日目 6月2日(日)

2日目も2時半に組み立てを開始し、2時40分に終了しました。機体の最初のセッティングは1日目の終了時と同じにしました。エレベーターのトリムは機首上げ方向に2.6度、翼位置は4月の組み立て試験時より65mm前です。

風は主に北側から吹いていたため、9本とも北向きに飛ばしました。


* 1本目:短距離試験(4:29~)
回転数は最大100、対気速度は最大8m/s、北からの風2m/sでした。滑走時に左に逸れ、浮上後に滑走路から飛び出しましたが、操舵で戻しました。
7-1

このフライトでチェーンのテンショナーのバネが外れたので、テンショナーにかかる力を小さくするためにばねを長いものに交換しました。また、エレベータのトリムは機首上げ方向に2.1度に変更しました。

* 2本目:短距離試験(4:50~)
回転数は最大100、対気速度は最大8m/s、北風0.6m/sでした。エレベータを入れて機首上げ状態のまま飛行しました。ここまで滑走路は北側400m
を使用していましたが、3本目以降は距離を100m伸ばし、中距離試験を行いました。
7-2

 

* 3本目:中距離試験(5:00~)
回転数は最大100、対気速度は8m/s、北風1.2m/sでした。フライトの挙動は2
本目とほぼ同じで、インパルスでの浮上後、エレベータを入れている間は頭上げで飛行するも、ニュートラルにすると機体は頭下げに高度を失って行きました。
7-3

 

* 4本目:中距離試験(5:13~)
回転数は最大90、対気速度は8m/s、北風1.9m/sでした。つり合い飛行時の迎角を減らし速度をより出すために尾翼トリムはアップ1.5度にしました。機体がプッシャーから離れた直後に左にロールし、草地の方向へそれたため、インパルスで短期間浮上したものの、すぐにストップをかけ着地しました。
7-4

* 5本目:中距離試験(5:22~)
回転数最大90、対気速度は8m/s、尾翼トリムはアップ1.5度でした。今回も4
本目同様、機体がプッシャーから離れた直後左へロールし、浮上前にストップをかけました。

この時は北から約60度の方向から0.1~0.2m/sの微風があったのみで、風がロールの原因ではなさそうでした。
* 6本目:中距離試験(5:29~)
回転数最大90、対気速度は最大8m/s、北風1.9m/sでした。示した挙動は2、3
本目とあまり変わらず、エレベータを入れている間のみ頭上げで飛行し、戻すと高度を失いました。パイロットの疲労が少し見られ、回転数は低めでした。
7-6

 

この後、パイロットの要望によりペラピッチを2度から1度に変更。更に、地上滑走時の抵抗を減らし滑走時の加速を増やすため、前輪を今までの迎角を1.8度上げるものから1.4度上げるものに変更しました。
* 7本目:中距離試験(6:05~)
回転数最大90、対気速度は8m/s、北風は0.3m程度でしたが、東風が1m/s程ありました。インパルスを入れるも、回転数が足らず浮上には至りませんでした。停止時に、後輪のゴムのタイヤが焦げる異臭が少ししました。機速計では反映されていなかったものの、プッシャーによると、地上での加速は以前より増した様で、GPSの対地速度計では8.6m/s程と観測されていました。

* 8本目:中距離試験(6:13~)
7本目と同じセッティングを維持しました。回転数最大90、対気速度は8m/s、北風0.6m/sでした。
7本目とほぼ同じ挙動を示し、浮上する兆しがなかったため、この後再び前輪を迎角1.8度増しの物に戻しました。

* 9本目:中距離試験(6:34~)
回転数最大100、対気速度は8m/sでした。
スタート直後に再び左にロールしたため、ストップをかけました。東風が1.9m/sで、事前に決めていた2m/s以下ではあったため行いましたが、この結果を受け次回は真横から1m/s以上の風が観測された場合は風を待った方が良いと結論付けました。
この後、ペラピッチを2度に戻しました。更に車輪のチェックで、後輪のゴムのタイヤの左側が著しく削れていたことが発覚したので交換しました。尚、全体的に滑走直後に左に機体がロールする傾向が見受けられますが、車輪交換直後も起きていることから、車輪の原因である可能性は低いと思われ、左右の翼の揚力差又は剛性差、風の影響又はエレベータの取り付け角度のずれなどが原因として考えられます。

ペラピッチ変更後の駆動試験で前部からカリカリという異音が聞こえたため一度回転を止めました。原因はペラハブのホースバンドの緩みであると分かり、締めなおした後異音は消えました。

この後、風速3m/s以上の東風が続いたため、風待ちをしましたが止む気配はなかったため、7:11に撤収を開始しました。


今回のすべてのフライトで、高速域で対気速度計が回転数とは相関無しに常に最大で7.8m/s~8m/sを出力していました。本郷で動作試験を行ったところ、バグにより風速7.8m/s以上は正常に表示されない事が発覚し、修正しました。しかし、グラウンドクルーが走って難なく追いつけて機体をキャッチできていることから、対地速度は昨年度の機体と比較しても遅いと考えられます。

今回のTFでは2連でパイロットの疲労も垣間見え全体的に推力不足でないかとの意見も出ており、合わせてプロペラの推力及び機体抵抗の見積もりの確認も検討しております。
次回のセッティングは今回の結果を熟慮し、木曜日に決定する予定です。


今回の試験飛行の動画はこちらにアップロードされています。

第6回試験飛行

第7回試験飛行


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