2011年度第7回試験飛行報告(07.03)

第7回試験飛行は、7月2日深夜から3日早朝にかけて行いました。

今回は、前回飛行時にエレベータに若干頼っていたこと、頭下げ気味の傾向があったことから、翼位置を5mm前にシフト。挙動を見るところからスタートしました。

組み立て開始時刻2時、3時半には準備が完了しました。OBさんからの助言もあり、「重心測定がどれほどの精度をもつものなのか、また、現在設定は計算上どう評価されるのか」を知るために飛行前に重心測定を行い、4時22分にフライトを開始しました。

フライトの記録
  • 1本目短距離(ほぼ無風):50m弱飛行。ラダ―操作との関連でエレベータがアップに切れていたため、頭上げ気味。

前回から話は出ていましたが、操縦管は1本で、横に倒すとラダ―、前に倒すとエレベータという割り振りになっているため、ラダ―を入れるときに意識しないうちにエレベータも切れてしまうこともあるようです。次回からは、エレベータの触れ角が微小な時には舵角をほぼ0にするように、仕様を変更する予定です。

パイロットに、エレベータを「意識的に」触らないよう指示し、もう1本。

  • 2本目短距離(ほぼ無風):100mほど飛行。左→右と進路が触れましたが、エレベータが入っていない間はきれいに水平が取れていたようです。

他チームの領域に突入することは絶対に避けねばならないということで、もう1本まっすぐに飛ばし、ストップのタイミングやグランドクルーの動きを確認することに。

  • 3本目短距離(無風):100mほど飛行。滞空中は滑走路中央を維持できていました。

ここで、まっすぐに飛ぶことに関しては問題ないということで、機体を滑走路に対して斜めにスタートさせ、ラダ―により進路を修正することで、進路変更(さらには旋回)の練習をすることに。

  • 4本目斜め発進(北の風0.5m/s):浮上せず。

スターティングメンバーの加速が足りず、進路も浮上前に修正されてしまったということで、もう1本。

  • 5本目斜め発進(北の風0.5m/s):浮上せず、滑走路端に近づいたためストップ。

加速はできていたように見えましたが、斜め発進では方向が分かりにくいため押しづらく、さらに助走距離も足りないという判定になりました。そのため、斜め発進ではなく、滑走路端から平行にスタート、ラダ―で進路を修正して滑走路中央を平行に飛ぶというS字飛行を行うことにしました。

  • 6本目S字飛行(無風):浮上後、右に機首を向けてから、ラダ―で修正。この際、誤ってエレベータをダウンに入れてしまったため、一度地面にタイヤを摺ってしまいました。再浮上後は特に問題なく、ラダ―で左に方向修正できています。
  • 7本目S字飛行(南の風0.5m/s):ラダ―でほぼ狙い通りの進路変更ができました。

7-7

一度右にバンクがついてから左にバンクが戻るまでの様子も分かり、かなりパイロットの練習になっていると思います。バンクが左右に振れる様子が観察でき、面白い挙動でした。

  • 8本目S字飛行(無風):進路に関しては問題なし。

エレベータを入れすぎて高度が急に上がり、スラストがそれに追いつけなかったために機速が下がり、高度ががくんと落ちています。ただし、エレベータでピッチを立て直した後は安定し、ラダ―での進路変更は問題なく行えました。

ラダ―で進路を制御することは問題なく行えるということで、今年初めて搭載したエルロンを切ってのS字飛行を行うことに。エルロンを動かすことはチームとしても初のことなので、慎重を期すために切れ角の設定は1deg(設計上は3deg)。パイロットにはインパルス的に何度か右に切るように指示。

  • 9本目S字飛行(10時の方向から微風):ロールが右に傾く様子はなく、ヨー方向左にそれてストップ。

若干の横風があったので、風見安定の効果で左にそれたものと思われます。動画では、ヨーが触れてから左にロールがつく様子が分かります。いずれにせよエルロンの効果は認められなかったため、切り方を変え、数秒間断続的に右に切るように指示。

  • 10本目S字飛行(向かい風1.0m/s):エルロン入力後、ヨーが左に触れ、ロールも左に傾いてストップ。

7-10

完全に入れた方向とは逆向きに舵が効いています。今回は横風はなかったことから、アドバースヨーの可能性が疑われました。これを回避するために上げと下げの舵角を変更することも考えられますが、今回は残り時間も少なかったことから、まずは単純に舵角を大きくすることに。上げ・下げとも2degに変更。

  • 11本目S字飛行(若干左から横風):離陸前後、左右にふらつきましたが、ラダ―で修正。エルロン入力後、右に大きくそれたため、急きょ左にエルロンを切るとともにラダ―も左に切り、修正。ストップ前にヨー方向左に大きく回りましたが、なんとか停止。

7-11このあたりから若干高度計の値がおかしいですね

目視で、若干ロールが傾いていくことは確認できました。着地前に左に切った時は、エルロンとラダ―を同時に入力しているため、大きく傾いているようにも見えます。10本目で確認されたアドバースヨーの効果は、エルロンとラダ―の同時入力によりかなり打ち消せているとも考えられ、今後、さらにデータを集め、旋回時の操舵についての戦略をたてる必要があります。

ここで、同時にTFを行っていたWASAさんが飛びきりをされるということで、僕たちもそのあとに続き飛びきり試験を行うことにしました。滑走路北端からスタートし、(人数配置の都合上)600m先にストップラインを設定し、パイロットにはできる限りまっすぐ飛び続けるよう指示しました。

  • 12本目飛びきり(9時の方向から微風):離陸後、横風に流されて滑走路左端に寄りましたが、ラダ―操作により復帰、ストップラインまで飛びきることができました。飛距離約600m、滞空時間は80秒ほどでした。

7-12高度計の値の発散については気にしないでください。

ログによれば、パイロットが終始85rpmを維持し、ほとんどエレベータをいれっぱなしにしていることが分かります。彼によれば、「初めての飛びきりだったので力をセーブしようと思って楽にこいでいた」とのことです。90rpm維持なら可能だろうとのことでした。

大会において、風のない安定状態ならほぼ間違いなく500m先のターンマークまでは到達できることが確認できたことになります。あとは旋回、復路で回転数を維持する体力、着水が懸念されます(今年度大会からルール変更でスタートライン通過から「着水」までのタイムが計測されることになりました)。

大会まで残り1カ月を切りました。安全面には最大限の配慮をしつつ、少しでも多くの本数をこなし、上記にあるような事項を確認しながら大会に向けた準備をしていきたいと思います。

今回も、たくさんのOBOGの皆様にご協力いただきまして、ありがとうございました。あと少しになりましたが、今後ともよろしくお願いします。

動画

これが動画です。http://www.youtube.com/user/10Ftec#grid/user/E58C73283A48576C


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